特集 クリニックにおける乳幼児喘息のプライマリ・ケア
4.ロイコトリエン受容体拮抗薬の適正な使い方
漢人 直之
1
1かんどこどものアレルギークリニック
キーワード:
ロイコトリエン受容体拮抗薬
,
乳幼児
,
喘息
,
ウイルス感染
Keyword:
ロイコトリエン受容体拮抗薬
,
乳幼児
,
喘息
,
ウイルス感染
pp.1273-1280
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000566
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これまでに得られている知見を整理し,乳幼児の喘鳴に対するロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)の適正な使用について考える.乳幼児の喘鳴には多様な病態があり,一様にLTRAを投与することは推奨されない.より気管支喘息(喘息)が示唆される症例に対してLTRAの効果が認められているため,まず正しく喘息の診断を行うことが重要である.喘息と診断できる症例のうち,軽症例にはLTRAが第一選択薬となり,中等症以上にはLTRAは追加治療薬として考慮される.喘息と明確に診断ができない場合は,診断的治療として1か月間程度を目安にLTRAを含めた喘息長期管理薬の投与を考慮する.さらに,定期的に治療の評価・見直しを行い,適正にLTRAを使用する必要がある.
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