特集 だ〜まにゅ Dermatology Manual
皮膚癌
【ミニレクチャー】ダーモスコピー 悪性黒色腫,基底細胞癌そのほかの色素性病変の診断ポイント
緒方 大
1
Dai OGATA
1
1国立がん研究センター中央病院,皮膚腫瘍科
pp.772-775
発行日 2025年5月30日
Published Date 2025/5/30
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005192
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色素性皮膚病変のダーモスコピー診断に広く用いられている改訂2段階診断法(revised 2-step algorithm)1)ではLevel 1でメラノサイト系の病変かどうかを見極め,さらにはLevel 6でメラノサイト系病変の血管所見がみられるかを判断するというステップを推奨している(図1)。この評価法のLevel 1の部分ではⅰ)pigment network,ⅱ)branched streaks,ⅲ)streaks,ⅳ)aggregated globules,ⅴ)homogeneous blue pigmentation,ⅵ)psedonetwork(顔面),ⅶ)parallel pattern(掌蹠,粘膜)の7つの所見のうち,1項目以上みられた場合,メラノサイト系病変とみなし,第2段階で悪性黒色腫か良性の母斑もしくは判定困難な病変であるかを鑑別する。Level 1でメラノサイト系病変ではないと判断した場合,Level 2で基底細胞癌の所見,Level 3で脂漏性角化症の所見,Level 4で血管腫・出血病変の所見があるかどうかを判定する。

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