診療
先天性横隔膜ヘルニア症例における胎児MRIの有用性
土井 結美子
1
,
前川 亮
,
白蓋 雄一郎
,
澁谷 文恵
,
李 理華
,
田村 博史
,
杉野 法広
1山口大学 大学院医学系研究科産婦人科
キーワード:
MRI
,
出生前超音波診断
,
胎児疾患
,
脾臓疾患
,
重症度指標
,
後向き研究
,
横隔膜ヘルニア-先天性
Keyword:
Fetal Diseases
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Retrospective Studies
,
Severity of Illness Index
,
Splenic Diseases
,
Ultrasonography, Prenatal
,
Hernias, Diaphragmatic, Congenital
pp.1679-1683
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2017095136
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先天性横隔膜ヘルニア(CDH)10症例中、胎児MRIを施行した6症例を対象に残存肺野の計測や実質臓器脱出の評価を行い、超音波と比較検討した。その結果、肺胸郭断面積比を用いた重症度評価は超音波とMRIとでは同等であり、出生後に死亡した2例では1例は肝臓、他の1例は脾臓の脱出が認められた。肝臓の脱出については肺との鑑別は比較的容易であったが、脾臓はエコー輝度が肺と極めて近似しており、鑑別は困難であった。だが、MRIでは脾臓と肺とは明瞭に区別された。以上より、CDH症例において胎児MRIは有用である可能性が示唆された。
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