特集 救急放射線診断へのアプローチ
脳神経・脊髄/外傷 総論 頭部外傷のCTの適応と経過観察について
高木 亮
1
1日本大学医学部附属病院 放射線科
キーワード:
加齢
,
頭部外傷
,
リスク
,
頭部CT
Keyword:
Aging
,
Craniocerebral Trauma
,
Risk
pp.51-52
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18885/J01843.2019006629
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CTの適応
頭部外傷の初期診療で,第一選択となる画像 検査はCTである。わが国ではCT装置が広く普 及している背景から,軽症例でも簡便にCTが 施行される傾向にある。どのような症例に対し てCTを施行すべきかについてはいくつかの指 針(表1)が示されているが,現場の医師の裁量 や付き添っている家族にも配慮が必要と考えら れている。救急症例では検査の直前に適応に関 して口を挟むことは難しく,CTの依頼があれ ば,できる限り早期に検査を行うことが大切で ある。しかし,頭部外傷というだけで安易に CTを繰り返すことは有益ではなく,院内で統 一した見解を得るなどして,適切かつ正当に CTが施行されるよう配慮すべきである。こう したなか,CTの適応を考えるうえで注意しな ければならないのは高齢者と小児である。
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