特集 絶対苦手分野にしない 悪性リンパ腫の画像診断
序説
小山 貴
1
1倉敷中央病院 放射線診断科
pp.5-5
発行日 2024年4月30日
Published Date 2024/4/30
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001660
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悪性リンパ腫はリンパ節をはじめとして,中枢神経から四肢末梢の軟部組織に至るまでリンパ腫の発生しない臓器はないといえるほど,全身のありとあらゆる部位に発生する。筆者が医者になった時点ではまだ遭遇する機会はそれほど多くない疾患であり,症例検討会などでお目にかかる機会が多かったのだが,その発生頻度は近年,急速な増加傾向にあり,日常診療において遭遇する機会のきわめて高い疾患といえる。例えばEBVが陽性となるリンパ腫は免疫抑制状態で発生する症例もあるものの,加齢に伴うと思われる免疫力の減衰によると考えられる症例が増えており,今後,ますます顕著になりつつある高齢化社会においてはその増加傾向はますます加速する可能性すらあるだろう。
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