特集1 FDG–PET検査におけるピットフォール集
序説
奥山 智緒
1
1滋賀県立総合病院 臨床研究センター PETイメージング部門
pp.125-125
発行日 2024年2月26日
Published Date 2024/2/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001570
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FDG–PET検査がわが国で保険適用となって20年以上が経過し,悪性腫瘍の全身の病変検索,良・悪性の評価に有用な情報を提供し,腫瘍臨床の方針決定において大きく寄与するモダリティとなった。しかしながら,ブドウ糖代謝を描出するという性質上,FDG–PET検査で描出されるものは腫瘍に限らず炎症性病変も多く写し出され,偽陽性・偽陰性が多く存在する。PET/CT装置の普及により,形態画像上に融合された画像は核医学を専門としない者にもわかりやすいものとなったが,集積の色合いを評価するだけでは誤った解釈をすることも多い。治療方針決定における役割が大きいからこそ,検査画像に影響するさまざまな条件,技術的なピットフォールなど,代謝画像としてのFDG–PETをみる際に留意すべき点を把握しておくことが重要である。
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