特集 急増する患者を誰が診る? 成人先天性心疾患
[Chapter 1] 成人先天性心疾患の診療の現状と課題
成人先天性心疾患総論
赤木 禎治
1
1心臓病センター榊原病院 循環器内科
キーワード:
成人先天性心疾患
,
診療体制
,
専門医
,
人材育成
,
長期生存率
Keyword:
成人先天性心疾患
,
診療体制
,
専門医
,
人材育成
,
長期生存率
pp.182-186
発行日 2025年8月1日
Published Date 2025/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_182
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★★★成人に達した先天性心疾患患者数はすでに国内で50万人を超えている.一般診療でも遭遇する機会も増えている.
★★★成人先天性心疾患の病態は非常に多岐にわたる.これまで経験していた左右短絡疾患を中心とした比較的単純な心疾患から,今後はチアノーゼ型心疾患を中心とした複雑心疾患の割合が増加してくる.
★★先天性心疾患に対する外科手術法の違いによって成人期には異なった病態を呈してくる.またFontan手術のように同じ手術名であっても,時代によって異なる手術方法がとられ,それぞれ違った問題点が存在する手術法もある.
★★★これまで経験してこなかった複雑心疾患でも,これからは循環器内科医が主体となって管理や治療を行わなければいけない時代となっている.成人先天性心疾患はこれまでなかった新しい医療分野であり,決して避けて通れない領域である.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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