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第2章 循環器
[高血圧症]「時空間ネットワーク高血圧学」で目指す個別最適化予見治療
苅尾 七臣
1
1自治医科大学 内科学講座循環器内科学部門
キーワード:
時空間ネットワーク高血圧学
,
血圧変動
,
夜間血圧
,
個別最適化予見治療
Keyword:
時空間ネットワーク高血圧学
,
血圧変動
,
夜間血圧
,
個別最適化予見治療
pp.425-430
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_425
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Summary
・「時空間ネットワーク高血圧学」は,個人の病態や周辺環境などの多次元情報を時空間で統合し,高血圧の予防と治療に活かす学問であり,デジタル技術の進展に支えられている.
・基盤となる「血圧サージ共振仮説」に基づき,病態と血圧の変動を時系列で分析することから,循環器疾患のリスク予見につなげる研究である.
・高血圧治療の新しいアプローチとしては,デジタル降圧療法や経カテーテル腎デナベーションが注目され,臨床イナーシャの改善も重要視される.
・今後は夜間血圧と血圧変動性に焦点を当て,血圧測定デバイスや情報通信システムの開発,活用を通じて,臨床的意義とエビデンスの構築,個別最適化予見治療を目指す.
© Nankodo Co., Ltd., 2024