特集 COVID-19に正しく立ち向かうために
COVID-19の病態および症状
糞便中のウイルス量の変遷
齊藤 正興
1
1杏林大学医学部付属病院呼吸器内科
キーワード:
COVID-19
,
SARS-CoV-2
,
糞口感染
Keyword:
COVID-19
,
SARS-CoV-2
,
糞口感染
pp.39-41
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_39
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Summary
▪COVID-19患者は,発熱や呼吸器症状以外に下痢や嘔吐などの消化器症状を呈する場合がある.
▪66.7%のCOVID-19患者の便検体中で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAが陽性であった.
▪糞便中のSARS-CoV-2 RNAの存在は,COVID-19の重症度と関連はしていなかった.
▪咽頭スワブ検体で陰性化後,患者の60%以上で糞便中のSARS-CoV-2 RNAが陽性のままであり,そのウイルス排出期間の中央値(IQR)は重症度に関係なく7(6~10)日であった.
▪COVID-19は糞口感染による感染様式の可能性もあり,手指衛生や嘔吐物・糞便の処理には注意を払わなければならない.
© Nankodo Co., Ltd., 2021