特集 内科医と睡眠障害―睡眠障害の診断と治療をプライマリ・ケアに
不眠の原因と治療
レム睡眠行動異常症
立花 直子
1,2
Naoko TACHIBANA
1,2
1関西電力病院睡眠関連疾患センター
2関西電力医学研究所睡眠医学研究部
キーワード:
レム睡眠行動異常症
,
常時監視睡眠ポリグラフ検査
,
筋活動低下を伴わないレム睡眠
,
Lewy小体型認知症
,
Parkinson病
Keyword:
レム睡眠行動異常症
,
常時監視睡眠ポリグラフ検査
,
筋活動低下を伴わないレム睡眠
,
Lewy小体型認知症
,
Parkinson病
pp.1063-1065
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika120_1063
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Summary
▪レム睡眠行動異常症(RBD)は,睡眠随伴症(パラソムニア)の一つであり,レム睡眠中に生じる夢の行動化を特徴とする.
▪正常のレム睡眠の特徴である抗重力筋の筋活動の抑制が十分に保てないために,夢内容が寝言や四肢の動きとなって発現するとされている.
▪典型例では臨床症状から診断可能であるが,確定診断のためには常時監視睡眠ポリグラフ検査を実施し,筋活動低下を伴わないレム睡眠とその際の行動を記録することが必要となる.
▪RBDはLewy小体型認知症の診断基準の中核的徴候の一つにあげられており,睡眠関連疾患であるとともに認知症鑑別診断のための重要な睡眠症状である.また,Lewy小体型認知症においてRBDのみが数年~10数年先行する場合がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2017