発行日 2014年3月20日
Published Date 2014/3/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2014192160
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[目的]国内における過去30年間の原発不明がんに関する研究報告の動向を明らかにし、看護への示唆を得る。[方法]医学中央雑誌Web(ver.5)にて、1983~2012年の30年間について、「腫瘍orがん」、「原発不明」を選定しAND検索する。原著論文を対象として、発表年、研究デザイン、診療科、症例の性別と年齢を分析する。[結果]原著論文の年間平均発表件数は、1983~1992年は3.7(1~7)件、1993~2002年は13(7~21)件、2003~2012年は35.4(21~45)件と増加した。著者は医師などが519件で、内訳は症例報告398件、症例集積研究107件などで、耳鼻咽喉科、呼吸器外科、消化器外科、整形外科などさまざまであった。症例は男性がやや多く、年齢は男性59.5±13.5(14~87)歳、女性61.1±13.8(23~95)歳であった。看護論文は2件であったが、原発不明がんの看護支援に関する言及はなかった。[考察]多くの診療科による縦断的な原発不明がんの診療状況が確認された。外来から入院を通し、診療科の垣根を越えた横断的ながん看護の提供の必要性が示唆された。
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