慢性腎臓病 CKDの新たなパラダイムを求めて
CKDの管理、治療とその問題点 運動制限のコントロバーシー
伊藤 修
1
1東北大学 大学院医学系研究科内部障害学分野
キーワード:
運動療法
,
疾患モデル(動物)
,
生活の質
,
診療ガイドライン
,
慢性腎臓病
Keyword:
Disease Models, Animal
,
Exercise Therapy
,
Quality of Life
,
Practice Guidelines as Topic
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.267-270
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011140409
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
・腎障害を有する患者に対しては、従来から運動を制限する傾向にあった。実際に過激な運動によって腎障害が急速に悪化した例もあるが、過度の運動制限のもたらす精神的、身体的マイナス面は計り知れないものがある。・最近では、運動療法の効果は透析患者にとどまらず、非透析CKD患者における運動耐容能改善、QOL改善、異化抑制作用を有することや、腎障害モデル動物において腎機能保護作用を有することも明らかになった。・運動療法が腎機能障害者の生命予後の改善と生活の質の向上の両面を兼ね備えた新しい医療になりうる可能性が高く、関連領域で熱い期待を集めている。これらの治療効果の検討を行う場として、日本腎臓リハビリテーション学会が2011年新たに発足する。
©Nankodo Co., Ltd., 2011