甲状腺疾患 日常診療のTips and Essence
診断 甲状腺疾患と遺伝
菱沼 昭
1
1獨協医科大学 感染制御・臨床検査医学
キーワード:
Graves病
,
CD40抗原
,
HLA-DR抗原
,
CTLA-4抗原
,
橋本病
,
Protein Tyrosine Phosphatase Non-Receptor Type 22
,
FOXP3 Protein
,
甲状腺疾患-自己免疫性
Keyword:
Graves Disease
,
HLA-DR Antigens
,
CD40 Antigens
,
Hashimoto Disease
,
Protein Tyrosine Phosphatase, Non-Receptor Type 22
,
CTLA-4 Antigen
pp.43-46
発行日 2011年1月1日
Published Date 2011/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011078921
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・バセドウ病や橋本病は自己免疫性甲状腺疾患で、一群の疾患として考えられている。多因子疾患のため、いくつの遺伝子を解析すればどの程度の確率で発症するかを予測することは困難である。・しかし、遺伝子解析の進歩の結果、9つの遺伝子が関連することが明らかとなった。・それらは、免疫系に関する遺伝子と、甲状腺機能に関連する遺伝子とに分けられる。・バセドウ病と誤れる遺伝子異常には、活性型TSH受容体遺伝子異常症と甲状腺ホルモン受容体遺伝子異常症がある。・その他の遺伝子異常としては、甲状腺形成障害と甲状腺ホルモン合成障害がある。・それぞれの疾患は治療法も異なるので、日常診療において遺伝子異常も頭に置いて診療していきたい。
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