腫瘍内科診療データファイル
化学療法・放射線療法 抗がん薬の作用機序
大野 竜三
1
1愛知県がんセンター
キーワード:
Alkaloids
,
ホルモン拮抗剤
,
Interferons
,
Thalidomide
,
アルキル化剤
,
抗腫瘍剤
,
抗腫瘍性抗生物質
,
腫瘍
,
代謝拮抗物質
,
分子標的治療
Keyword:
Alkaloids
,
Alkylating Agents
,
Antimetabolites
,
Antineoplastic Agents
,
Antibiotics, Antineoplastic
,
Hormone Antagonists
,
Interferons
,
Neoplasms
,
Thalidomide
,
Molecular Targeted Therapy
pp.1062-1071
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008061393
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抗がん薬は毒ガスによる白血球減少を契機に開発がはじまり、そのような作用のある薬が捜された。毒ガス類似のアルキル化薬、核酸代謝拮抗薬を経て、植物アルカロイド、抗がん抗生物質、白金化合物などが開発されたが、これら化学療法薬は殺細胞的作用でがん細胞を殺し、骨髄抑制などの副作用は付き物であった。前世紀の後四半世紀にがんは遺伝子の病気であることや細胞増殖に関する分子機構が明らかにされ、これらの分子を標的とする分子標的療法が、画期的な治療成績をあげるようになった。21世紀の抗がん薬は分子標的薬が中心となるであろうが、あくまでも、がんの原因となっている分子に対する特異的な分子標的薬を開発すべきであろう。
©Nankodo Co., Ltd., 2007