関連基礎知識
慢性痛における下行性疼痛抑制経路の理解
長坂 泰勇
1
,
苅安 佐和子
,
吉川 愛季
,
寒竹 司
,
竹林 庸雄
1日本イーライリリー 研究開発本部バイオ医薬品領域
キーワード:
Norepinephrine
,
Serotonin
,
神経解剖学
,
神経経路
,
腰痛
,
慢性疼痛
,
中枢性感作
Keyword:
Neural Pathways
,
Neuroanatomy
,
Norepinephrine
,
Serotonin
,
Low Back Pain
,
Central Nervous System Sensitization
,
Chronic Pain
pp.148-152
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017133635
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慢性痛は疼痛伝達の機能異常による疾患群であると考えられる。下行性疼痛経路の減弱や障害は、慢性痛に関与する要因の中でも主要なものの一つであるといえる。まず下行性疼痛経路の解剖を概説し、次に動物実験の結果から明らかになってきた同経路における神経伝達物質の役割について述べた。さらに、中枢感作、同経路ならびに痛みの悪循環の関連について概説し、最後に、この経路をターゲットとした慢性痛および慢性腰痛症の治療についても述べた。
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