発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005190848
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先天性股関節脱臼に対するリーメンビューゲル(RB)法の現状と今後について検討した.2000年までの30年間に,適応を絞らずに完全脱臼児377例436関節にRB法で治療を行った.このうち134関節は,15歳以上までの長期観察が可能であった.RB法により修復されたのは342関節(修復率:78%)で,そのうちPerthes様変化は33関節(9.6%)にみられた.再装着を行ったのは36関節で,整復率は33%(12関節)と高くはないが,Perthes様変化を生じたものはなかった.牽引RBを27関節に行い,整復率は96%(26関節)と高いものの,Perthes様変化の発生率も23%(6関節)と高かった.長期観察134症例では,80関節(59%)が成績良好と考えられた.にPerthes様変化は24関節にみられ,その中には中等度の骨頭変形を残した例も6関節(4%)存在した.牽引の基準,Perthes様変化を生じるであろう症例など,RB法の適応を明確にすることが重要であり,それにより長期成績も改善すると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2005