膵頭十二指腸切除のすべて
ドレーン留置と術後管理
佐々木 隆光
1
,
山下 裕一
1福岡大学 消化器外科
キーワード:
ドレナージ
,
血糖
,
術後合併症
,
術後管理
,
膵頭十二指腸切除
,
膵瘻
,
胆汁瘻
,
腹腔内出血
,
栄養管理
Keyword:
Biliary Fistula
,
Blood Glucose
,
Drainage
,
Hemoperitoneum
,
Pancreatic Fistula
,
Postoperative Care
,
Postoperative Complications
,
Pancreaticoduodenectomy
,
Nutrition Therapy
pp.1196-1202
発行日 2010年11月1日
Published Date 2010/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011021237
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膵頭十二指腸切除術は多くの手技を有し、高度技術の習得が必要である。膵切離を安全に行うには手術手技にとどまらず、それ以上に胆膵機能や合併症を含めた病態を理解した適切な術後管理が必要である。術後管理のポイントとして、術後早期は膵液瘻、胆汁瘻、消化管出血、腹腔内膿瘍、胃排出遅延などの予防、早期発見、適切な治療が重要である。術後晩期には、糖尿病、下痢、栄養障害などの管理が重要になってくる。消化管再建後の生理的・解剖学的要因が関与する病態を理解し、エビデンスに基づいた術後管理とドレーン管理を行う必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2010