特集 脈管異常のアップデート― 新ISSVA分類で深める病態の理解―
序説
大須賀 慶悟
1
1大阪医科薬科大学医学部放射線診断学教室
pp.1185-1185
発行日 2021年9月25日
Published Date 2021/9/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000002520
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本誌の特集に血管腫・血管奇形が取り上げられるのは,2012年9月号以来,実に9年ぶりである.前回のテーマは「血管腫・血管奇形の最前線-ISSVA分類に基づいた診断と治療戦略-」で,成因が根本的に異なる“腫瘍”と“奇形(形成異常)”の区別に主眼が置かれ,放射線科医の間でもISSVA分類は徐々に浸透してきたように思う.その間,原因遺伝子の解明による疾患体系の複雑化に伴い,ISSVA分類も大幅に改訂された.原文はISSVAのホームページ(https://www.issva.org/)でダウンロード可能で,PDFにして20ページにも及ぶ.1ページ目が目次のような概略表になっており,疾患群名をクリックすると,その疾患リストのページに自動的にジャンプする仕組みである.2018年に30年ぶりの改訂が公表された国際疾病分類(ICD-11)でも,ISSVA分類の疾患名が含まれており,国際的な認知度の高まりが伺える.
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