特集 広く? 狭く? いや,ちょうどよく! 超入門! Empiric Therapy これは感染症と感染症のくすりのお話
▶そうび ─原因菌判明前のEmpiric Therapyを整理する⑤ よくみるが侮れない!「皮膚軟部組織感染症」 ─重症例は迅速な治療がカギ─
望月 敬浩
1
1静岡県立静岡がんセンター 薬剤部
pp.1993-1997
発行日 2025年10月5日
Published Date 2025/10/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2025120012
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Key Points
皮膚軟部組織感染症は,軽症から重症まで患者の経過は多岐にわたるが,重症な壊死性軟部組織感染症を見落とさないようにする.
蜂窩織炎では,レンサ球菌や黄色ブドウ球菌が原因微生物となることが多く,セファレキシンやセファゾリンなどを中心に抗菌薬を選択する.
壊死性軟部組織感染症は,レンサ球菌や黄色ブドウ球菌に加えて,基礎疾患のある患者では複数菌(主に嫌気性菌とグラム陰性桿菌の組み合わせ)が原因となりやすい.
壊死性軟部組織感染症は重症感染症であり,治療初期では,広域抗菌薬を積極的に使用する.

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