特集 歯科領域の薬物療法 薬を使いこなす"知識"と"ノウハウ"
口腔顔面痛に対する疼痛制御の基礎と実践 口腔顔面痛の発症機序に基づいた薬物療法の実践
岡田 明子
1
1日本大学 歯学部口腔診断学講座
キーワード:
Acetaminophen
,
Baclofen
,
Carbamazepine
,
顔面痛
,
筋膜疼痛症候群
,
三環系抗うつ剤
,
歯痛
,
非ステロイド系抗炎症剤
,
Gabapentin
,
Tizanidine
,
疼痛-神経障害性
,
Pregabalin
,
Serotonin-Noradrenaline Reuptake Inhibitors
Keyword:
Baclofen
,
Toothache
,
Neuralgia
,
Facial Pain
,
Pregabalin
,
Serotonin and Noradrenaline Reuptake Inhibitors
,
Anti-Inflammatory Agents, Non-Steroidal
,
Antidepressive Agents, Tricyclic
,
Carbamazepine
,
Gabapentin
,
Myofascial Pain Syndromes
,
Acetaminophen
,
Tizanidine
pp.2307-2313
発行日 2020年4月5日
Published Date 2020/4/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2020218334
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<Key Points>◎口腔領域に生じる痛みには歯原性歯痛と非歯原性歯痛がある。◎筋・筋膜性歯痛の治療にはNSAIDs、アセトアミノフェン、チザニジン、低用量抗うつ薬が用いられることもあるが、咀嚼筋の索状硬結を解消することが基本である。◎神経障害性疼痛の典型的三叉神経痛の薬物療法では、カルバマゼピンが推奨され、代替薬としてバクロフェンやプレガバリンが用いられる。◎持続性の神経障害性疼痛に対する第一選択薬には、プレガバリン、ガバペンチン、三環系抗うつ薬やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)が推奨される。◎プレガバリンとガバペンチンは、興奮神経シナプス節前線維における電位依存性カルシウムチャネルのα2δサブユニットを阻害し、鎮痛効果を発揮する。◎三環系抗うつ薬やSNRIは、下行性疼痛抑制系を賦活させ、鎮痛効果を発揮する。
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