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1.はじめに
2013年10月、名古屋大学では、「ウェルビーイングinアジア実現のための女性リーダー育成プログラム(以下「Well-beingプログラム」)」が文部科学省「平成25年度博士課程教育リーディング・プログラム」複合領域型(多文化共生社会)に採択された。「Well-beingプログラム」を含め、名古屋大学では現在6つのリーディング大学院プログラムが展開されている。このWell-beingプログラムは、本学の医学系研究科(医学、保健学)、教育発達科学研究科、国際開発研究科、生命農学研究科の4研究科5領域が連携して教育、実践活動を行う分野横断型プログラムである。Well-beingプログラムでは、5年一貫の参加を原則としており、上記4研究科の入学試験に合格した修士課程1年生(医学については2年生も含まれる)から20名程度を選抜し、プログラム履修生とする。プログラム履修生は、各自の所属研究科での高度な専門教育に加え、Well-beingプログラムが独自に提供する合同合宿や海外実地研修を通じて、異なる文化・学問背景を持つ者同士で学びあい、議論し合うことで、Well-beingが位置づけた「グローバルリーダーに必要な6つのコア能力(企画力、実践力、ジェンダー理解力、俯瞰力、発信力、現場力)」の育成を目指す。
2013年12月から2014年3月までの4ヶ月間、研究アシスタントを雇用し、一部プログラムを試行的に実施した。本稿では、医学系研究科(保健学)が実施したフィリピン研修について報告する。本試行プログラムにおいては、多様なバックグラウンドを持った参加者との活動を通じ、自分の専門性を再認識すると共に、アジアにおけるウェルビーイング実現に向けた広く深い視野を培うための学びの場として妥当であったか否かを本報告書の作成を通して内省化し、事前研修、海外実地研修、事後研修における改善点をまとめた。
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