連載 作業療法を深める ㉙ジェロンテクノロジー
ジェロンテクノロジー
石原 茂和
1
Shigekazu Ishihara
1
1広島国際大学 総合リハビリテーション学部リハビリテーション支援学科
pp.483-490
発行日 2019年5月15日
Published Date 2019/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201694
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ジェロンテクノロジーとは
筆者は,International Society for Gerontechnology(ISG)の日本支部の代表を務めている.Gerontechnology.高齢を示す接頭辞の“Geron”に“technology”がついた名称のこの学問領域は,高齢者や障害のある方に,テクノロジーをどのように使ってもらえば自立した生活ができるようにできるのか,またテクノロジーが導入されたときの種々の問題を考え,そしてテクノロジーをどのように進化させていけばよいのかを研究している.
現代の生活でテクノロジーを使わない活動は何があるかを考えると,ほとんど思いつかないだろう.かように,われわれの生活にテクノロジーは深く入り込み,大きく依存している.したがって,テクノロジーを使って自立した生活を,といっても,ほとんどすべての生活行動がターゲットになり得るので,どういう研究がされているのか広すぎて示すことが難しい.手がかりとして,現在2年に1回開催されている国際会議(以下,ISG大会)のセッションがどう構成されているかをみてみよう.表にフランスのニースで開かれたISG 2016大会(第10回)のセッションと,米国のセントピーターズバーグで開かれたISG 2018大会(第11回)のセッション名を記す.細かいセッションを筆者がさらにまとめている.
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