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編集後記
成田 伸太郎
pp.106
発行日 2022年3月15日
Published Date 2022/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426200976
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秋田大学腎泌尿器科学講座の成田伸太郎と申します.昨年4月に編集委員を仰せつかり,初めて編集後記を書かせていただいております.本号は原著1編,症例報告5編の掲載となりました.掲載論文を通して読ませていただき思ったことが2つございます.
1つ目は徹底した治療前診断の重要性です.本号の症例報告では術前に施行された興味深い画像を多く添付いただいておりますが,実地診療では手術を行った後に実は稀な病態であったことに気が付くということを経験します.本誌査読でも同様の経過を目にすることがございます.術前のルーチン検査で通常な病態と合致しない所見がある場合は,ぜひ納得のいくまで追加検査を考慮することが重要かと感じます.過度な検査施行も問題ですが,臨床の感覚で納得できない部分があればぜひ徹底した術前検査を心がけていただきたいと思います.このことが手術時の「想定外」を防止すると同時に,症例報告にもつながるより詳細な振り返りや深い考察ができるのではないかと感じます.
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