こどものことをもっと知ろう 第34回
小児の新型コロナウイルス感染症
伊藤 雄介
1
Yusuke ITO
1
1兵庫県立尼崎総合医療センター 小児救急集中治療科/小児感染症内科
pp.144-147
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202176
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ここはとある総合病院。地域の中核病院として新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者を多数受け入れています。流行の拡大に伴い感染症内科だけでは対応しきれないため,各科から応援医師が集まってコロナ対応をしており,麻酔科も例外ではありません。
ある日,保健所から入院依頼の電話がかかってきました。
保健師:お父さんが新型コロナウイルス陽性で,同居のお母さんと10か月のお子さんも濃厚接触者として検査をしたら陽性でした。お子さんは鼻水が少しあるようです。こどもだけでも入院できますか?
麻酔科医:発熱はありますか?
保健師:ありません。鼻水以外は特に症状はないようです。
麻酔科医:特に入院が必要というわけではないような気もしますが…。
保健師:小さな子は急に具合が悪くなるかもしれませんし,保護者も心配しています。保健所としても心配です。
さて,実際のところ,こどものCOVID-19はどのくらい心配すべきなのでしょうか。
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