特集 モチーフ・ドメインリスト
3.信号伝達
SH3ドメイン結合モチーフ
松下 正人
1
,
塚田 聡
1
Masato Matsushita
1
,
Satoshi Tsukada
1
1大阪大学大学院医学研究科C4分子病態内科学
pp.450-451
発行日 2001年10月15日
Published Date 2001/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902330
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[アミノ酸配列]
表1参照。SH3ドメインは,SH2ドメインと共にチロシンキナーゼ情報伝達系の中核をなすものとして,そのタンパク質-タンパク質相互作用の結合様式が,生化学的,構造生物学的分析も含めて,かなり詳細に解析されてきた。SH3ドメインは酵母も含むすべての真核生物において見出されており,より普遍的な役割を持つものと考えられている(詳細は,該当項参照)。
歴史的には最初のSH3ドメイン結合タンパク質は,SH3ドメイン融合タンパクをプローブとして,バクテリオファージの発現ライブラリーをスクリーニングすることにより発見された1)。以降,数多くのSH3ドメイン結合タンパク質がアフィニティークロマトグラフィー,酵母two hybrid system,ペプチドライブラリースクリーニングなどにもよって次々と採られ,これらの分子中のSH3ドメイン結合部位(SH3リガンド)に共通の構造的特徴が存在することが,次第に明らかになってきた。すなわち,基本的には表1上部のようにこれらのリガンドは構造上PxxPをコアとする左向きポリプロリン-2(PP-Ⅱ)ヘリックス構造を有するのである(図1参照)。
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