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ケアマネネット―www.cmnet.co.jp
pp.653
発行日 2000年8月15日
Published Date 2000/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688902389
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コムスンにエールを
鳴り物入りで介護保険関連事業に参入した(株)コムスンがスタート早々つまずいた.全国に約1200か所設けていた訪問介護・居宅介護支援事業所を,不採算を理由に7百数十か所まで戦線縮小するという.お客がいないところに事業所を設けてどうするのだという声は関係者の間で以前からあった.しかし,マスコミもショーバイ(営利企業),30億円の広告費を投じてくれている“クライアント”の気持ちを逆撫でしてまで諫言する義理もないわけで,お手並み拝見とばかりに静観を決めこんだ結果なのだろうか,事業を展開すれば需要はついてくるといわんばかりの折口会長の超強気の発言ばかりが目立っていた.この失敗で約100億円の損失が出たという.
一方ではスピード経営がもてはやされる今日,開始早々に退散を決めた逃げ足の速さを評価する声もある.迅速な軌道修正で損失を少なく食い止めたというわけだ.いずれにしても,民間活力導入の大義名分は競争によってサービス向上を図ることにあるのだから,コムスンがここでコケてしまうのは介護保険制度にとっては好ましいことではないだろう.
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