連載 つなぐ―親子2代・3
ひな人形
小林 富藏
1
,
小林 利幸
1
1光玉小林人形店
pp.223
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100056
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- 文献概要
1体のひな人形には頭,結髪,胴柄,手足小物など多くの職人が関わり,それらの作業はさらに細分化されている。小林人形店の主人である小林富藏さんは,体の部分をつくる胴柄師の中でも,衣装の裁断や着付けを含め1体200以上の工程を経て,15体一揃えのひな人形の胴柄を1人で制作できる全国でも稀な職人だ。
宣伝を嫌い,「あくまでも職人は職人。芸術家ではない」とも話す富藏さんは,17歳のときにこの道に入り50年以上のキャリアを持つ。伝統の技法を守りつつ,随所に独自の細かいこだわりを加えた衣装びなを制作してきた。買う人の好みで衣装や顔の組み合わせが選べることもあり,遠方から求めに来る人もある。
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