特集 よい論文とは? おもしろい論文とは?
思わず,うなずかされる
西村 ユミ
1
1首都大学東京大学院人間健康科学研究科
pp.487-489
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201297
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自身の研究とこだわり
文章を書くたびに,種類の異なる手ごたえを経験してきたが,今回は,博士課程修了後に仕切り直して取り組んだ研究を紹介したい。この研究での経験が,自身の研究者としての方向性を定めたのではないか,とこれを書きながら気づかされた。
その研究では,看護学生がいかに看護師になっていくのかという問いをもって,インタビューとフィールドワークを行なった。縁あって6年後,『交流する身体』(西村,2007)という書物になった。その後から,科学研究費補助金の助成を受けて取り組んだ研究を1冊の書物にするというスタイルが定着した。いま振り返ると,いわゆる学術論文を書くことに慣れないままに,ボリュームのある文章や書籍を執筆することを,研究をまとめるスタイルとして身体化してきたように思う。
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