Japanese
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抄読会
看護理論の理解のために—その分析,適用,評価をめぐって
Nursing Theory: Analysis, Application, Evaluation
川島 みどり
1
,
桑野 タイ子
2
,
中西 睦子
3
1東京看護学セミナー
2埼玉県立衛生短期大学
3神奈川県立衛生短期大学
pp.66-79
発行日 1983年1月15日
Published Date 1983/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200742
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川島 一昨年の3月に,フェーガハフ博士とウィルソン博士による「参加観察法」の研究会(本誌臨時増刊Vol. 15 No. 31982年参照)があり,私も出席したんですが,その際たまたま,今日のアメリカにおける理論の話に触れ,大変興味深く聞いたわけです。内容は,看護のさまざまな現象に関するグランドセオリーを構築すべきか,それとも中規模な理論を構築すべきかという論争が巻き起こっているというのです。1950年代になって,看護実践に関しての概念化だとか,その概念化の方法をめぐる模索,また他領域と看護を区別しているものは何かということの追求が始まったという話がされ,そこで出たのがシスター=ロイ,オレム,マーサ=ロジャーズなどの看護論で,そういった看護を全体的な観点から見た理論が出てきたということでした。
わが国では1つの理論が紹介されると,流行的な現象が起きるようで,批判的に読むとか,批判するというと,かなりネガディブにとられがちですね。ところがウィルソン博士はアメリカの場合,批判は大変前向きな意義なんだと話されて,そういった意味でグランドセオリーに関する批判の書として勧められたのがこの『NURSING THEORY』だったわけですね。
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