特集 令和のお父さんのリアル 男性目線で考える父親支援
扉
pp.319
発行日 2024年8月25日
Published Date 2024/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665202309
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
男性の育児休業(以下,育休)取得が国主導で推進され,大企業を中心に取得率が飛躍的に向上しています。しかし旧態依然の企業文化による長時間労働や,社会や家庭におけるジェンダー不平等は一朝一夕には解消せず,「取るだけ育休」という言葉も話題になっています。一方でそんな現状に苦しむ男性も少なくなく,育児中にうつ状態になる男性の割合は女性と同様と報告されています。男性育児に対する社会や個人の向き合い方は実に多様であり,まさに過渡期にあると言えます。
周産期医療や母子保健の領域でも,以前は男性が「親になること」をサポートする視点や枠組みがありませんでしたが,徐々に父親支援の取り組みが増えつつあります。ところが,日本社会は長らく育児から男性を排除してきたため,助産師をはじめとする支援者の多くが女性であり,男性から見て支援を受けやすい状況になっているとはいえないという声も聞こえてきます。
そこで本特集では,父親たちによる自らの経験の語りから出発し,育児をする男性を取り巻く現状の分析や,男性の目線に立った男性育児支援の実践をご紹介します。
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.