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NEWS DIGEST
pp.1066-1067
発行日 2015年12月10日
Published Date 2015/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200338
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保健・医療・福祉のこのひとつきの動き
訪問専門診療所を解禁へ
2016年4月めどに
厚生労働省は,2016年4月をめどに訪問診療専門の診療所を認める方針を固めた。外来患者を診る施設などがなくても,診療所を開くことができるようになる。政府は,医療や介護の必要な高齢者が自宅などで生活を続けられる「地域包括ケアシステム」を推進しており,訪問専門の診療所の解禁によって,在宅医療の拡充や入院医療費の抑制を見込んでいる。
訪問診療は,寝たきりなどで通院が難しい高齢者の自宅や介護施設を医師が訪れて継続的に治療する行為で,診療所に来た患者を診る外来よりも診療報酬が高く設定されている。急病の患者の自宅に赴く往診とは異なる。医療機関は正当な理由なく患者を拒否できない。このため厚労省は,診療所開設の際に,外来患者向けの診療室や医療機器などをそろえるよう指導してきた。訪問専門の診療所を解禁すれば,医師は外来患者を断ることができ,外来用の設備は必要なくなる。
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