グラフ
徹底した基礎看護が支える命
八木 保
1
1本誌編集室
pp.1090-1095
発行日 1977年11月1日
Published Date 1977/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918252
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午前6時‘Mさんおはようございます’‘よく眠れましたか’‘気分はどうて’すか.頭は痛くないですか.もし痛くなかったら窓の方を向いてください’こんなやりとりからMさんへの看護の1日が始まる.
脳硬膜外血腫の術後後遺症により,全身麻痺が残り,体動,発語ができないMさん.全く意識がないと思われる状態が続いていたが,それでも看護婦たちは,Mさんの名前を呼び,事あるごとに話しかけながらの看護を続けていた.そんなMさんに意識があるのでは,と看護婦たちが気づいたのは,5か月ほどたったある日,Mさんの名を呼んだ看護婦の目を注視するようになったことがきっかけだった.
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