発行日 1949年10月15日
Published Date 1949/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906542
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第1講 假名と言表文字と英語の綴りとの關係—(1)—
先生「ヤア,いらつしやい。この前,英語は泣く位でないと覺えられないよ,とおどかしたのに皆さんお揃いでよくやつてきまいこね。今日はこんなプリントを作つておきましたから,さつそく勉強にとりかゝりましよう──1番上に書いてあるのは文字,その下に書いてあるのは音標文字,最後に書いてあるのは──言わずと知れた皆さん最もお得意のカタカナ。さあ,いゝですか。音標文字を見ないで讀める人は音標文字とカタカナのところに紙をあて,これを隱して讀む。音標文字も讀める人はカナだけ隱して文字と音標文字とをひき較べて讀む。カナだけ讀める人は(これは失敬!)何も隱さないで,カナと文字,カナと音標文字とをひき較べて讀む。そして出來るだけ早く ①英語の文字が表わしている音をカナを見ないで讀めるようにし,②また,音標文字とカナとの關係──即ちこの音標文字は大體日本語の發音ではどうなるかということ──を知つてしまう。皆さん。英語が正確に讀めなければ,英語は絶對に分りませんよ。正しく單語を發音する,正しくその意味を知る,そして正しくそれを綴る,これが英語上達の道です。そのうち,今は第1の正しく英語を發音する練習をするのです。マズ大きく口をあいて讀んで下さい。カナの大好きな人は最初カナだけでよいですから幾度となく讀んで,念佛のように覺えてしまう。
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