発行日 1949年3月15日
Published Date 1949/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906443
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第4卷5號 御誌に紹介のありましたユニフオーム(白衣)のスタイルは誠に結構で,私共の全部が揃つてあの樣なスタイルのユニフオームで勤務できる日が早く來ればよいと願う者ですが,現在の日本の纖維事情では,なかなか難かしいことゝ存じます。あのスタイルをみて現在私共の着て居るユニフオームのスタイルについて深く考えさせられた事ですが,終戰後1年々々と整つて來た一般の衣生活に同調して,看護婦のユニフオームの上にも一時のように色物のモンペにエプロン姿等は殆ど見られなくなったのも喜ばしいことです。しかし,此の看護婦のユニフオームスタイルを見ていますと,ユニフオームを着用する時の心構えと云つたようなものを身につけている方が少いように思います。これは甚だ殘念なことで,人の心は外見だけでは判りませんが,服裝を正しくすることで自ら心に引しまつたものが生れる筈です。どんな仕事でもそれに相應しい服裝をしている時が一番働きよいことなので,きれいな外出着の儘で働くとしたら仕事そのものが制限されると思います。看護婦のユニフオームの場合は申上げるまでもなく,その白さは清潔消毒等を現わすものですがこれを着用した人は果して,其の心構へを持つて居りますでしようか?帽子はユニフオームの神聖さを表徴するもので看護婦たる誇をもつて頭に戴くものです。
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