特集 性暴力被害者の支援—看護婦だからできること
〔Topics・1〕性暴力被害者にであうとき—これだけはやってはいけない,もしやってしまったら
小竹 久美子
1
1まつしま産婦人科小児科病院
pp.1031-1032
発行日 2001年11月1日
Published Date 2001/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903851
- 有料閲覧
- 文献概要
- サイト内被引用
はじめに—被害者は,いる
性暴力は非日常的な出来事と思われやすく,実際にはそう思われている.特殊な男女の関係性や特別な状況のもとでしか起こらないと考えている人も少なくない.しかし,性暴力は“同意”が欠落していることでおこる「すべての望まない性行為や性的接触の強要を性暴力」とするなら,日常誰にでも起こりうることである.そう考えると,私たちが日常の医療の現場で,被害者と接している可能性は少なくない.
性暴力の被害にあった人の力になりたいと考えている人には「やってはいけない,やってしまったら…」というこのタイトルは「むずかしそうな,大変そうな」印象を与えてしまうかもしれない,相手の人権を守ったり,共感的な態度など,看護の基本はなんら変わりないが,性暴力とはなにか?被害にあうとはどのようなことなのか?という基本的なことについて理解する姿勢が,まずは必要である.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.