連載 対応に迷うケースに出会ったら―それでもケアをしなければならない看護師のために⑧
死産児への面会に対する家族の対応の違いへの支援
長川 トミヱ
1
,
中尾 久子
2
1宮崎大学医学部看護学科
2九州大学医学部保健学科
キーワード:
胎児の人権
,
喪失体験
,
意思決定
,
死産児との思い出作り
,
家族関係
Keyword:
胎児の人権
,
喪失体験
,
意思決定
,
死産児との思い出作り
,
家族関係
pp.1162-1166
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100239
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ねらい
人は,生まれ育った時代や社会背景により,さまざまな価値観をもちます.家族は最も小さな社会単位ですが,血縁や婚姻によって結びついている家族だからこその深い感情的な関わり合いがあります.家族に思いがけない不幸な事態が生じた時,それぞれが思う「幸福」の価値観で相手に接しがちです.年長者の知恵や長年の慣習は,社会を生き抜くために価値のあるものです.しかし,個々人の思いや希望はそれに合致しないことが往々にしてあります.「当事者」の思いや希望を尊重する援助とは,どのようなものでしょうか.死産児への面会に対して家族内で意見が異なる事例を通して考えてみましょう.
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