グラフ
新発足した総合母子保健センター
八木 保
pp.723-726
発行日 1981年10月25日
Published Date 1981/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205910
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
愛育病院の特にユニークな試みは半母児同室制である.母児同室制と別室制のそれぞれの長所を取り入れて,お母さんも疲れずに身近に児とコンタクトを保つことができるというものである.母親のいる2人部屋が4人の児のいる新生児室の両側に並ぶという設計になっている.しかし,せっかくの試みにもかかわらず,お母さんたちは母児別室制を望みがちとか.母児同室の長所を大いに啓蒙して,多くの母と子に利用してほしいものである.
昨年9月1日に完成した「総合母子保健センター」は1979年の国際児童年の記念事業の一つとして発足した.母子の病院である愛育病院を中心に,保健指導部,情報研修部,研究開発部,運営部がそれぞれ独立しながら有機的な関連を保ち,母子保健推進の役割をになっている.今回,新築なった愛育病院は隅々にこまかな配慮がなされ,訪れる妊産婦や母子の心をやわらげる効果を上げている.発足して1年経過した現在,わが国の母子保健のニューリーダーとしての期待に応えるべく職員全員が心をあわせて努力の真最中である.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.