分娩体験記
産前の無理な生活がたたって未熟児を出産
砂子 京子
1
1東京都岩井病院
pp.42-43
発行日 1966年8月1日
Published Date 1966/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203245
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□□軽い前置胎盤の疑い
4月21日は私の出産予定日であった.妊娠6カ月までは大変な悪阻に悩まされ,勤務中は仕事の辛さよりも吐気との戦いであった.7カ月目より食欲旺盛になり,8カ月の末頃より浮腫が始まった.1日4〜5回下腹部に硬いしこりができなんともいいようのない鈍痛に閉口した.検尿では蛋白(-),血圧は110〜60程度諸検査ではなんの異常も認められない.妊娠前に比べて体重は15キロも増えていた.
3月11日,朝から少量の出血あり.翌日になってもそれは続いた.その時はもう妊娠9カ月の末期であったが主人の意見にも耳をかさず強情にも勤めは続けていた.元来のまけん気な性分がその日に至ったのでした.
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