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編集後記
pp.686
発行日 1997年7月10日
Published Date 1997/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108435
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・社会主義がなくなったら会社主義が世の中を席巻しだした.就職協定がなくなって大学は就職予備校になり,大学の自治とか学問の自由などという言葉が死語になる.労働基準法から女子保護規定が削除されて,深夜労働も休日出勤も晴れて男並みにできるようになり,家族とか家庭という言葉が死語になる.かくして亭主も女房も子供たちも会社のために人生を捧げ,一生を送る.単に「村」が「会社」に変わっただけだという人もいる.公僕たるべき役人は奉仕する相手を国民から企業に変え,その見返りにもらう莫大な賄賂で自分も大衆のひとりだということを忘れてしまう.
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