特集 脳卒中患者の体力
EOI(essences of the issue)
pp.3
発行日 1999年1月15日
Published Date 1999/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105216
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本号の特集は「脳卒中患者の体力」である.これまで脳卒中患者については,種々の角度から本誌で取り上げてきたが,その体力については初めてである.脳卒中患者に対する理学療法は,量的対応から質的アプローチ(神経生理学的)に変遷してきた.しかし,最終的に患者が社会活動と参加(activity,participation)との水準を高め,逞しく,かつ人間らしい生活を送るうえで肝要なのは体力ともいえる.
文部省の報告によれば,青少年の体力が低下しているとのこと.体力は単一要素ではなく,心身の総合的作用に左右されるといわれている.在院日数が短くなる状況のなかで,患者の体力向上への配慮が希薄になる恐れがある.この課題に理学療法士はいかに対応するのか? これは21世紀に脳卒中患者に対する重要な鍵になるのではないか,との予感がしてならない.
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