入門講座 ケーススタディの書き方・2
学会・投稿用の症例報告
辛島 修二
1
Karashima Shuji
1
1吉備国際大学保健科学部理学療法学科
pp.426-430
発行日 1997年6月15日
Published Date 1997/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104798
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症例報告の概観
私に与えられた課題は「学会・投稿用の症例報告」であるが,この症例報告について述べる前にその特徴を際立たせるために,我々理学療法士が通常行なっている症例報告の概観を理学療法士の成長過程の時間的配列に沿って整理してみたい.
まず,我々が症例報告に直面するのは,学生時代の臨床実習においてである.この時,望まれる内容は,養成施設,臨床実習地により多少の差異はあるが,症例の紹介から始まり,検査・測定,統合と解釈,目標設定,治療プログラム,経過,最終報告,考察,まとめなど全ての項目を含む.この症例報告の目的は,学生の教育目標への到達のためであり,そのために必要な内容を詳細に報告しなければならない.
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