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特集 理学療法の展望
これからの理学療法を考える
アスレティックリハビリテーションの展望
Physical Therapy of Tomorrow: Prospect of Athletic Rehabilitation
浦辺 幸夫
1
,
川野 哲英
1
Yukio URABE
1
,
Tetsuei KAWANO
1
1日本体育協会スポーツ診療所
1Sports Clinic of Japan Amateur Sports Association.
pp.43-45
発行日 1989年1月15日
Published Date 1989/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102691
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1.アスレティックリハビリテーションの現状
理学療法士がスポーツ外傷,障害(まとめてスポーツ傷害とも言う)のリハビリテーションに携わる機会は近年特に増加している.これはいわゆるスポーツブームによりスポーツドクターや整形外科スポーツ登録医などが社会に要請された結果とも言えるが,理学療法の対象範囲の拡大および多角化ととらえることもできよう.
(社)日本理学療法士協会の第19回~23回の学会誌を見るとスポーツに関する演題は表1のようになり,現在は全体の約8%を占め,関心の高まりがうかがわれる.また,内容も活動報告,術後のリハビリテーションの検討,バイオメカニクスの解析などと多岐にわたり,今後の質的な向上が期待できる.
欧米の状況をみると米国理学療法士協会にスポーツセクションがあり,機関誌JOSPT(Journal of Orthopaedic and Sports Physical Therapy)を発行している.西ドイツでも理学療法士がスポーツクリニックを開業するところまで来ている1).我が国でも年を追うごとにスポーツ傷害のリハビリテーションを卒後の業務に選ぼうとする学生が増えているが,就職先にスポーツ専門病院は未だ皆無に等しい状態である.
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