技術講座 一般
尿沈渣中寄生虫および虫卵の見かた
石井 克彦
1
1兵庫医科大学病院中央臨床検査部
pp.33-39
発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905701
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新しい知見
かつてはわが国でも多数の感染者が見られた寄生虫感染症は,衛生環境の整備および国民の衛生思想の向上などにより極端に減少し,地域差はあると思われるが,特に都市部における日常検査では,蛔虫症および蟯虫症を時折り経験する程度になってきた。
その反面,依然として諸外国には寄生虫が多数存在し,海外渡航者の増加や輸入食材の摂取,さらにペットの輸入増加により,わが国ではかつて見ることが少なかった寄生虫感染症,いわゆる“輸入寄生虫症”に遭遇する機会が増えてきた.その中で,尿沈渣鏡検時に出現する寄生虫鑑別の重要性が高まってきた.
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