検査ファイル
パームスタンプの培地
福島 みゆき
1,2
,
奥住 捷子
1,2
1東京大学医学部附属病院院内感染対策部
2東京大学医学部附属病院院内感染検査部
pp.1026
発行日 1992年11月1日
Published Date 1992/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901328
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[1]パームスタンプ培地のプロフィール
パームスタンプの培地は図のような手の形をした培地である.縦20cm×横17cmの透明なプラスチックの容器に左右区別なしの手の形をした凹み部分に培地が入っている.手の掌や手背の細菌の付着状況を知るため使用され,多くは普通寒天培地や消毒薬の中和剤が入っているSCDLP(soybean-casein-digest agerwith lecithin polysorbate 80)が充填されている.マンニット食塩寒天培地,デスオキシコレート寒天培地やサブロー寒天培地もある.使用目的により培地を選ぶ.検査したい手掌や手背をしっかりと培地表面に接触させ,乾燥を防いで2日間培養する.発育した集落数を測定したり,同定したりする.MRSAの院内感染の危険が示唆され,感染防止には手洗いの重要性を啓蒙するために視覚に訴えることができる.
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