検査ファイル
〈機器〉ベーリングクロモタイムシステム
島津 千里
1
1帝京大学医学部附属病院中央検査部
pp.490-491
発行日 1990年5月1日
Published Date 1990/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900136
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止血学的検査の進歩に伴いルーチン検査も多様化し,その大部分は自動機器によって実施されている.これらの機器は,従来の目視によるフィブリンの析出を電気抵抗や吸光度変化あるいは磁気センサーによって検出する凝固時間法や,酵素反応によって遊離された発色団や蛍光物質の蛍光強度を測定する合成基質法,およびラテックス凝集反応や酵素免疫反応を応用した免疫学的測定法を原理としている.
本稿では従来のPT,APTT試薬とトロンビンに対する発色性基質Tos-Gly-Pro-Arg-ANBA(5-amino-2-nitrobenzoic acid)-isopropylamideを組み合わせた試薬を使用し,凝固線溶因子の多項目半自動測定装置,ベーリングクロモタイムシステム(以下,BCS)の測定原理や特徴などについて,筆者らの使用経験を交えて述べる.
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