けんさアラカルト
簡易血糖測定器の精度
倉林 功
1
,
川畑 貞美
1
1順天堂大学浦安病院検査科
pp.16
発行日 1990年1月1日
Published Date 1990/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900002
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はじめに
血糖値の測定方法には,①検査室内で行われている自動分析装置を用いて測定する方法,②ベッドサイドにおける血糖測定用試験紙を用いた簡易血糖測定器で測定する方法の二つの方法に分けることができる.簡易血糖測定法は,全血で測定可能であり,時間が短縮できる.このため,血糖値に対応したインスリン投与などの適切な治療が実施できる.しかし,反面,簡易測定法であるために,採血方法,測定器の操作法,試験紙の判定時間に誤りを生じやすく,したがって測定値に大きな影響を及ぼす.本稿では,市販されている血液中ブドウ糖測定用試験紙と専用の測定器を用いて簡易血糖測定法の精度について,下記の4項目を検討した結果を記す.
使用機器については下記の表の4器種で,測定原理はすべてグルコースオキシダーゼ法であるので特異性は高い.精度に影響を及ぼす因子としては,①測定器の再現性,②反応時間,③反応停止方法,④測定者間誤差の4点がある.
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