増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック
総論 基本的な技術と操作法
微生物検査の基本的な考え方
大楠 清文
1
1東京医科大学微生物学分野
pp.178-182
発行日 2021年3月15日
Published Date 2021/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208274
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Summary
微生物検査は,①塗抹検査(顕微鏡による直接的な観察),②迅速抗原検査(免疫学的な方法による抗原の検出),③細菌の分離培養と菌種の同定,④薬剤感受性試験,⑤病原体の遺伝子検査,の5つに大別される.これらの検査を適宜活用することによって感染症の診断と治療を行う.おのおのの検査は独立した“点”としてのツールではなく,全ては“感染症診療の最適化”のために双方向の“線”で結ばれて存在する.本稿では,おのおのの検査の特徴を紹介しながら,臨床微生物検査の基本的な考え方を概説したい.
なお,より大きな枠組みとして,私が大切だと考えている微生物検査の“志事”については,序文に誌幅を取って述べさせていただいた.ぜひそちらも併せてご一読いただきたい.
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