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あとがき・次号予告
種村 正
pp.1302
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207415
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“働き方改革”という言葉をよく耳にするようになりました.働き方改革とは“一億総活躍社会”を実現するための改革で,一億総活躍社会とは,少子高齢化が進むなかでも“50年後も人口1億人を維持し,職場・家庭・地域で誰しもが活躍できる社会”のことだそうです.政府がこの目標を掲げた背景には生産年齢人口〔現役世代(15〜64歳)〕が想定以上のペースで減少していることがあります.内閣府が発表している日本の将来人口推計を見ると,2053年には総人口9,924万人,2065年には8,808万人まで減少し,生産年齢人口は2029年には6,951万人,2065年には4,529万人となり,現役世代1.3人で1人の高齢者を支えることになると推計されています.このままでは国力の低下は避けられないとして,労働力不足解消のために“働き方改革”を掲げた訳です.具体的には,①働き手を増やす(労働市場に参加していない女性や高齢者),②出生率を上げて将来の働き手を増やす,③労働生産性を上げることを3本柱として長時間労働の解消,非正規と正社員の格差是正,高齢者の就労促進を課題としています.
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