増刊号 一般検査ベーシックマスター
第2部 一般検査の「質」を保つTips&Techniques
Situation 2—検査の実施
寄生虫検査
—適切な検査プランを立てるために—知っておきたい感染経路と発育史
加島 準子
1
1元日本寄生虫予防会
pp.334-337
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206790
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Quality Controlのために
適切な検査を行ううえで,寄生虫の感染経路と発育史を知っておくことは患者情報と合わせて重要である.寄生虫感染が疑われるとき,成熟した成虫が産卵する前や潜伏期に検査をして陰性となっても,感染を否定することはできない.駆虫後の検査も,残った幼虫や片節が成熟して産卵するまでの時期を考慮に入れる必要がある.このように寄生虫感染の有無を確定するために,発育史を知ったうえで検査の適切な時期,適切な検体の選定が求められる.また,感染経路を知っておくことで,感染原因を推測することもできる.
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