検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
尿中白血球検出試験紙
島田 勇
1
1自治医科大学病院臨床病理部
pp.760-764
発行日 1986年6月1日
Published Date 1986/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203755
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健常人でも1日約60〜100万の白血球が尿中に排泄されている.これを尿沈渣で鏡検しても,強拡大視野で数視野あるいは1視野に1〜2個観察されるにすぎない.尿沈渣での白血球の正常値はまちまちであるが,強拡大視野で1視野に5個以上認められた場合,有意の白血球尿といえる.
糸球体腎炎,ネフローゼ症候群などでは尿中白血球の増加は軽度であるが,腎,尿路感染症,例えば急性腎盂腎炎,慢性腎盂腎炎の活動期,腎結核,膀胱炎,尿道炎および腎尿管結石などでは著明に増加するといわれている1).また,このときに出現する白血球の多くは好中球であることも知られている.
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